江戸時代の数学最前線 〜和算から見た行列式〜
この本の概要
和算研究の先駆けとなった関孝和は,高次の連立方程式の解法(いまでいう行列式)を,微分積分を作り上げたライプニッツよりも早く発見していました。本書では,関孝和がどのようにして方程式を解いたのかを解説します。
こんな方におすすめ
- 和算に興味がある人
- 線形代数,特に行列や行列式が苦手な人
目次
- はじめに
第1章 行列式とは何か
- 1.1 行列式のとりあえずの定義
- 1.2 行列に関するいくつかの用語
- 1.3 『大成算経』の中の行列式
第2章 連立1次方程式の話
- 2.1 簡単な連立1次方程式
- 2.2 退化した連立1次方程式
- 2.3 中国数学の原点『九章算術』
- 2.4 『九章算術』第8章,方程
第3章 東アジア数学における代数学
- 3.1 『算学啓蒙』の成立と伝来
- 3.2 『算学啓蒙』の目次
- 3.3 開平の道具としての算盤
- 3.4 関孝和と建部賢弘
- 3.5 算盤代数としての天元術
- 3.6 江戸時代の数の概念
- 3.7 関孝和著『解隠題之法』の紹介
第4章 行列とその演算
- 4.1 スカラー
- 4.2 連立1次方程式の行列表示
- 4.3 行列の定義(再論)
- 4.4 行列の積(再論)
他