成功するシステム開発は裁判に学べ! ~契約・要件定義・検収・下請け・著作権・情報漏えいで失敗しないためのハンドブック
この本の概要
ITシステム開発は,いまだ成功率が高いとは言えず,裁判にまで発展するトラブルも多くあります。
そこで下される判決はまさに「失敗の宝庫」。
本書では,IT訴訟の専門家の著者が,難しい判例をわかりやすく読み解き,そこから見えてくるトラブルのポイントや,プロジェクト成功への実践ノウハウを丁寧に解説。 契約,要件定義,検収のプロジェクト全体はもちろん,下請け,著作権,情報漏えいのトピックまで網羅し,これからくる約120年ぶりの民法改正も,しっかり押さえました。
こんな方におすすめ
- ITベンダー,SIerなどシステム開発会社のプロジェクトマネージャーや経営者
- システムを発注するユーザー企業の担当者
- ITシステム開発のなかで「裁判やトラブルで困った」という方
目次
- はじめに
Part 1 契約で地雷を踏まないためのポイント
1-1 要件定義も設計もしてもらいましたが,他社に発注します。もちろんお金は払いません!
- 契約書がないプロジェクトは,訴訟のタネ
- 1億円の仕事も,他ベンダーにさらわれて大赤字に
- 契約書はなくても,ユーザーとベンダーとの合意は「文書化」して残すべき
- 合意文書には,「なぜ契約できないか」についても書いておく
1-2 採用通知=正式契約,ですよね?
- 「貴社を採用します」と言われて着手したのに,プロジェクトが中止に
- いくら作業しても,採用通知だけではお金はもらえません!
- いざとなったら,逃げることも大切
- 社内ルールで,アブない案件をふるいにかける
1-3 見積もりに合意してないから,要件追加分のお金は払いません!
- 契約から無事に作業スタート,でも油断は禁物です
- 合意がないから,費用を払う理由がない!?
- 作業を続けてほしいユーザーと,続けたいベンダー
- 見積もりをスルーされても,お金がもらえることがある
- 最後は「エラい人同士」で話し合ってもらう
1-4 締結5日前にユーザーが白紙撤回! 契約は成立? 不成立?
- “上”と“下”で言っていることが違うユーザー
- わからないときは,“上”の意思を問う
- 契約までのリスクを負うべきは,だれか
- 他