オルドビス紀・シルル紀の生物

出版社:技術評論社
ISBN:978-4-7741-6085-6
本体価格:2,680円
発売日:2013年11月12日
著者:土屋健 著,群馬県立自然史博物館 監修

詳細は技術評論社サイトへ

 

この本の概要

魅惑的な古生物たちの世界。
知的好奇心をくすぐり,知的探究心を呼び起こし,そして何よりシンプルに面白い。
そんな世界を,みなさまにお届けします。

シリーズ2作目は「オルドビス紀・シルル紀の生物」。
カンブリア紀に比べると,オルドビス紀もシルル紀も知名度はイマイチです。
しかしこの時代も,カンブリア紀並みに興味深い世界が広がっています。

カンブリア紀に出そろった動物グループが,より多様化を進めたのがオルドビス紀です。このことは「オルドビス紀の生物大放散事変」とよばれます。世界各地に現代型の礁がつくられ,三葉虫の姿かたちが豊かになり,巨大な頭足類が登場し,そして生命史上“最初の大領絶滅”が発生します。
次の時代のシルル紀には,奇天烈動物好きなみなさんにきっと満足していただけるであろう「ウミサソリ類」が大いに反映し,そして我らが祖先の魚類は,将来の繁栄の起爆剤となった「顎」を獲得します。
この通り,生命史のミステリーを解いていくうえで,意外と(?)重要なのが,オルドビス紀とシルル紀なのです。

本書のここを見てほしい

  • 直近の研究成果も余すこと無く。マニアな方々も納得の情報量。
  • 世界各地の研究者・組織に協力を頂き,珍しい写真を豊富に掲載。
  • 最新の見地による復元イラストが満載。見ているだけでも楽しい。

こんな方におすすめ

  • 古生物に興味のある方
  • オルドビス紀,シルル紀について知りたい方
  • 既刊本に飽き足らないマニアックな方に,特にオススメです

目次

第1部 オルドビス紀
  • 1. カンブリア爆発の“生き残り”

  • 滅んでいなかった支配者
  • “バージェスタイプ”の生き残り
  • オルドビス紀という時代
  • “舞台”が変化した
  • オルドビス紀の生物大放散事変

2. 環境のスペシャリスト「三葉虫」

  • 平たい三葉虫ばかりだった前時代
  • オルドビス紀の三葉虫は「スペシャリスト」となった
  • ロシアの浅海に築かれた三葉虫の王国
  • 黄鉄鉱が残した脚

3. シンシナティの“窓”

  • アマチュア研究者が拓いた地
  • 台頭する腕足類
  • 生態系の頂点にたった頭足類
  • もう一つの“王者”,ウミサソリ類
  • シンシナティの三葉虫たち
  • ヒトデの仲間たち
  • “生きていた文字”
  • さまざまなシンシナティの生物たち

4. スームの“冷たい海”

  • 南アフリカのスーム頁岩
  • 謎の生物「コノドント」
  • スーム頁岩の動物たち

5. 魚類黎明期

  • 鱗をもった「顎のない魚」
  • 大洋を渡れなかった魚

エピローグ

  • オルドビス紀末の大量絶滅

第2部 シルル紀
  • 1. 台頭するウミサソリ

  • 大絶滅からの復活
  • “最強の節足動物”,出現
  • 多様な脚をもったミクソプテルス
  • 垂直尾翼をもったプテリゴトゥス
  • その他さまざまなウミサソリたち
  • ウミサソリ類の進化の系譜
  • カブトガニ類の進化の系譜

2. サソリとウミサソリのちがい

  • 大サソリとウミサソリのちがい
  • 海に出現した最初のサソリ
  • 体長90cm級のサソリ

3. ロチェスターに開いたシルル紀の“窓”

  • シルル紀という時代
  • ニューヨーク州の化石産地
  • 懸濁物食者たちの棲み分け
  • ロチェスターの三葉虫たち
  • 他にもいろいろ。ロチェスターの多様な動物たち

4. シルル紀のポンペイ

  • ヘレフォードシャーの火山灰の中に
  • シルル紀のマレラ
  • “ミニ王蟲”オファコルス
  • ヘレフォードシャーのカブトガニ
  • “最古の雄”とさまざまな動物たち

5. 魚たち

  • 甲冑魚の勃興
  • 顎の誕生

エピローグ

  • 陸地の緑化が始まった
 
 

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