2014年度 コンピュータ書売上ランキング 発表! 2015/06/30

コンピュータ関連の書籍を発行する出版社6社が加盟する「コンピュータ出版販売研究機構」(略称:CPU)では、この度、「コンピュータ書籍 書店別 売上ランキング」(2014年度)を発表しました。

 

 

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2014年度 書店ランキング ベスト200(全国版)

2014年度 書店ランキング 地域別

 

 

【全国ランキング①】 トップ3は変わらず トップ104店が前年比アップ

全国1位~3位は無風で順位変動はなかった。対前年比もそれぞれ95%と同幅で推移した。

4位、5位は前年度と入れ替わりがあった。前年度4位の丸善 丸の内本店1冊差の5位だった紀伊國屋書店 梅田本店が今年度は巻き返して再び4位に浮上した。2店舗ともに前年比100%を超えるデッドヒートで、特にビジネス向け書籍のセールスには目を見張るものがあったが、結果として関西の雄に軍配が上がった。

9位、10位も入れ替り。前年度10位に転落した東海ブロックの1位店舗である三省堂書店 名古屋高島屋店がトップ10圏外へ。替わって初めてトップ10入りしてきたのがMARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店。出店ラッシュが続く大阪・梅田にあって、定評ある品揃えで顧客を獲得してきた販売活動が実を結んだ。同店の対前年比は106%とランク上位店舗の中でも抜きん出ている。

トップ10で前年比100%を超えたのは4店舗で、MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店106%、紀伊國屋書店 梅田本店103%、丸善 丸の内本店102%、ブックファースト 新宿店100%。逆に下落率トップは紀伊國屋書店 新宿南店87%。前年比100%超えが書店が4店舗もあったことは、低調と言われて久しいコンピュータ書の販売にとって、1つの光明と言える。

 

【全国ランキング②】 ビジネス系書籍の好調で駅ナカ店がランクアップ、蔦屋系の躍進も目立つ

トップ10以外の動きでは、伸長率トップはジュンク堂書店 仙台TR店で前年度177位、今年度131位で44ランクアップ。仙台駅前のジュンク堂店舗の統廃合による変化と考えられる。

続いて、152位のブックエキスプレスエキュート 上野店44ランクアップしている。こちらはターミナル駅の駅ナカ書店ということもあり、ビジネス向け書籍の売上がランクアップに貢献した。

161位の蔦屋書店 前橋みなみモール店40ランクアップで初のランクイン。前年順位は201位と公表ラインにあと一歩届かなかった店舗。

蔦屋書店・TSUTAYAなどの蔦屋系については、前年は100位内に入っていた店舗はなかったが、今回は3店がランクイン。200位までで見ると、前年の8店舗から13店舗に。生活提案型のお洒落な店舗展開が進むが、その拡販効果は専門書であるコンピュータ書にも現れてきた。

 

【ブロック別】東北はトップ10すべてが全国順位アップ!ブロック内の順位変動は少数

目立った動きがあったブロックとしては【北陸】が挙げられる。ブロック順位トップ10のうち8店舗が全国ランクを上げている(8店舗以外の2店舗のうち、1店舗は新規店)。同ブロックは前年もトップ10の店舗がすべて全国ランクを上げていた。20154月に北陸新幹線が開通したが、その経済効果としてサービス向上や技術向上を図る企業が数年間、意欲的にIT関連の投資、整備を進め、コンピュータ書の需要を後押ししたものと見る。

また、【東北】もトップ10の全国ランクアップが目覚ましい。東日本大震災からの復興の足音が聞こえる。ITインフラ整備のためにコンピュータ書の需要が増えていること、緩やかではあるが消費力の向上も要因と考えられる。

【北海道】では、函館 蔦屋書店が初登場で8位に。

東京以外の【関東】では、ジュンク堂書店 大宮高島屋店が開店し、11位に。この影響で、BookDepot書楽が前年の13位から16位へ、また紀伊國屋書店 さいたま新都心店16位から17位へ、さらに三省堂書店 大宮店18位から19位へと、さいたま市の店舗にランク変動が起きた。

【甲信越】では大きな動きはなかったが、ジュンク堂書店 岡島甲府店9位から6位へランクを上げている。

【東海】では、三省堂書店 名古屋高島屋店がトップを守り、上位3店舗は名古屋市中心部の店舗。デッドヒートを繰り広げている静岡市中心部の2書店(戸田書店 静岡本店MARUZEN&ジュンク堂書店 新静岡店)の争いは、僅差ながら今年も戸田書店に軍配が上がった。

【関西】では、紀伊國屋書店 グランフロント大阪店が初登場8位(全国48位)。27位の堅牢なMARUZEN&ジュンク勢に今後割って入れるか。再開発で盛り上がった阿倍野地区のジュンク堂書店 近鉄あべのハルカス店16位に登場。

【中国】丸善 広島店が首位をキープ。紀伊國屋書店 広島店2位から4位へ。啓文社 岡山本店2位へ躍進。

【四国】は変動が少なく、トップは宮脇書店 南本店。宮脇書店では、本店も4位から3位へ。

【九州・沖縄】では、小幅ながら612位で順位の入れ替わりがあった。

 

Excel関連を中心に、ビジネス系コンピュータ書の売れ行きが伸長

ビジネス街の立地が多いトップ10で前年度を上回った店舗が多かったことや駅ナカ店の躍進からも見て取れるが、今年度はビジネスシーンで活かせるような書籍の売れ行きが目立った。ここ12年の統計ブームや技術評論社のヒット書籍の影響もあり、より実践的なビジネス活用の需要が掘り起こされたものと見ている。

2015年は「Windows 10」のリリースや、それに伴うOffice製品のアップデートが予定されている。大幅な仕様変更も噂されるこれらの製品の解説書には相当な需要が見込まれており、次回ランキングではこの効果に注目したい。

 

※コンピュータ書籍 書店別 売上ランキングの集計方法および対象期間について

「コンピュータ書籍 書店別 売上ランキング」(2014年度)はCPU加盟会社6社より提出された売上冊数の合計で算出しています。各社の売上は各社が独自に集計した売上データです。

今回発表した2014年度のランキングは、20144月から20153月までの1年間を対象としています。この期間中に開店した新規店舗、同じく閉店した店舗については1年間の売上でないことから除外しています。また、6社の売上データが揃わない店舗や、諸事情により正確な集計ができていないと思われる店舗については除外しています。

 

コンピュータ出版販売研究機構について

加盟会社:(株)インプレス、 SBクリエイティブ(株)、(株)技術評論社、 (株)翔泳社、(株)ビー・エヌ・エヌ新社、 (株)マイナビ  (以上6社)

ホームページ:http://www.computerbook.jp


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