2017年度 コンピュータ書売上ランキング発表! 2018/06/29
コンピュータ関連の書籍を発行する出版社5社が加盟する「コンピュータ出版販売研究機構」(略称:CPU)では、この度、「コンピュータ書籍 書店別売上ランキング」(2017年度)を発表しました。
ランキングのダウンロードは下記リンクよりご確認ください。
2017年度 コンピュータ書売上ランキング(ベスト200・地域別)
【CPU大賞発表会の様子】
【コンピュータ書籍 書店別 売上ランキング(2017年度)】
【全国ランキング】 紀伊國屋書店新宿本店がV2を達成、全国ランキング1,000位以上の書店にて平均実売が前期比を超える
全国1位~3位では、1位「紀伊國屋書店新宿本店」(販売冊数64,103冊 前期比109.7%)、2位「ジュンク堂書店池袋本店」(販売冊数57,624冊 前期比102.3%)、3位「丸善丸の内本店」(販売冊数42,082冊 前期比114.1%)と、「紀伊國屋書店新宿本店」がコンピュータ書の販売冊数において前年に続きV2を達成した。同店は多層階店でありながらも、各社コンピュータ書の主力商品を他フロアでも仕掛け展開し、売上を伸長させた。
2位の座についた「ジュンク堂書店池袋本店」は、前期比102.3%の伸長率となり、今年は前期比を超えての堂々のランクインとなった。3位の「丸善丸の内本店」は、一年を通してオリジナルCPUフェアに積極的に取り組み、前期比114.1%と脅威の伸張率を見せた。また、4位の「紀伊國屋書店梅田本店」は前期比103.7%、5位の「ブックファースト新宿店」も前期比101.3%と、どちらも前年実績を越えつつ定位置のポジションを堅守した。
6位~10位は、「丸善ラゾーナ川崎店」「有隣堂ヨドバシAKIBA店」「書泉ブックタワー」「MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店」「ジュンク堂書店福岡店」が堅調にランクイン。中でも「丸善ラゾーナ川崎店」が前年7位から6位へランクアップを果たしている(前期比108.7%)。ベスト10においては今年も西日本エリアの書店が3店舗ランクインするものの、他は首都圏エリアの書店で占められている状況に変化は無かった。なお、ベスト10中9店舗が前期比で100%を超える実績を残している(昨年は6店舗)。
一方、首都圏エリアや関西エリア以外に目を向けると、2017年4月にOPENした「三省堂書店名古屋本店」が早くも中部地区でトップの実績となった(全国14位)。また、東北地区トップの「丸善仙台アエル店」は前年より2ランクアップし全国33位の座を確保した。
ベスト100位内において、前年度を越える実績を残した書店は81店舗(昨年は44店舗)あり、またその中で「2ケタ以上」の伸びを示した書店が20店舗(昨年は9店舗)もあった。さらには、ベスト1,000位内の平均前年比でも100%を越えていることは、昨今、書籍の販売不振と言われる状況の中においてはグッドニュースであった。
最後に、昨年度オープンした主な新規店の全国ランキングは以下の通りとなった。
・三省堂書店名古屋本店(全国14位) *2017年4月開店
・ブックファースト中野店(全国53位) *2017年4月開店
・ブックファースト横浜西口店(全国79位) *2017年4月開店
・ブックファースト六本木店(全国253位) *2017年4月開店
・スーパーブックスあおい書店渋谷南口店(全国262位) *2017年4月開店
・紀伊國屋書店イトーヨーカドー木場店(全国407位) *2017年4月開店
・広島 蔦屋書店(全国487位) *2017年4月開店
【ブロック別】 各地区のトップは揺るがずも、伸長率2ケタ台の店舗が目立つ
【北海道】
「紀伊國屋書店札幌本店」が1位を堅守(全国17位)。同ブロック2位と4位の「MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店」「コーチャンフォー新川通り店」が、それぞれ昨年全国ランキングを3~5ランクアップさせ、全国32位、全国57位と躍進している。逆に「コーチャンフォー美しが丘店」は昨年から11ランクダウンする結果となった(全国98位)。また、「コーチャンフォー釧路店」が321位から291位へ30ランクアップ、「喜久屋書店帯広店」が359位から333位に26ランクアップなど、札幌以外の主要都市部にて大きなランクアップが見受けられた。
【東北】
「丸善仙台アエル店」が今年も連続1位を達成し、同ブロックでの強さを見せた(全国33位、前期比106.2%)。また、前年躍進したブロック内2位の「ジュンク堂書店仙台TR店」は、今年も順位を守りつつ実績を上げ、16ランクアップし全国77位とさらに伸張している。一方、「紀伊國屋書店仙台店」は前期比86.4%と同ブロック内で順位を1つ下げ、全国ランキングも28ランクダウンと厳しい結果となった。
【関東(東京以外)】
同ブロック1位である「丸善ラゾーナ川崎店」に次ぐ、2位の「有隣堂横浜駅西口店」が昨年に続き前期比112.8%と大きく数字を伸ばし、全国ランキングも14位から12位へ更にランクアップした。また、「ジュンク堂書店大宮高島屋店」も前期比106.9%と伸長、ランキングを44位から40位へアップさせた。「紀伊國屋書店武蔵小杉店」も前期比120.2%と2ケタ台で伸張しており、ランキングも105位から75位へ大きくランクアップしている。なお同ブロックは、ベスト10中9店舗が前年実績を超えており、非常に好調であったエリアと言える。
【甲信越】
同ブロック1位「ジュンク堂書店新潟店」、2位「丸善松本店」が前期比は超えたものの、全国ランキングは下げる結果となった(それぞれ80位→90位、129位→132位)。なお、同ブロックのベスト10中、前期比をクリアしたのは4店舗のみとなっている。
【東海】
昨年4月にOPENした「三省堂書店名古屋本店」が大きくトップの座に君臨。2位の「三省堂書店名古屋高島屋店」は、当然ながら名古屋本店の影響があったものの、2店舗合計の実績としては前期比を大きく越えている(前期比149.8%)。「ジュンク堂書店名古屋店」は、上記新規店の影響が大きく前期比と全国ランキングを下げたものの、同ブロック3位を死守した。一方、静岡エリアでは「MARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店」「谷島屋浜松本店」がそれぞれ前期比を108.9%、108.5%と伸張させ、好調をキープしている。
【北陸】
「金沢ビーンズ明文堂」が今年も1位となり、前期比103.7%、全国ランキングも66位→63位とブロック内では群を抜いている。なお、同ブロックは全般的に前期比をアップさせた書店が多く、中でも「文苑堂書店富山豊田店」が「紀伊國屋書店富山店」を抜き4位にランクインを果たすなど、健闘を見せている。
【関西】
「紀伊國屋書店梅田本店」がトップに君臨。なお、同ブロックは上位20店舗中、前年実績を下回ったのは4店舗のみと、非常に好調なブロックであった。上位店ランクにも変動があり、「ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店」が前年比115.7%、全国ランクで16もの伸長があり(72位→56位)、「紀伊國屋書店本町店」を抑えて同ブロック9位となった。また、6位の「紀伊國屋書店グランフロント大阪店」はブロック内順位に変動はなかったものの、前期比107.4%の伸長を見せ、全国ランキングを42位から36位にアップさせた。「大垣書店イオンモールKYOTO店」も同様に、前期比112.7%の伸張を見せ、全国ランキングを59位から50位にアップさせている。
【中国】
「MARUZEN広島店」が今年も首位を堅守。同ブロックは上位10店舗中8店舗が全国ランキングを下げており厳しい状況の中、4位「喜久屋書店倉敷店」、8位「フタバ図書TERA広島府中店」がランキング・前期比とも上げている。また、同ブロック16位の「未来屋書店岡山店」は前期比117.9%と2ケタ成長を見せており、全国ランキングを346位→277位へ大きくランクアップさせた。
【四国】
今年も「宮脇書店南本店」が同ブロックのトップを死守した。今年3位にランクインした「宮脇書店総本店」が前期比107.9%と好調な実績を残し、3位へランクアップしている。一方で、同ブロック5位の「宮脇書店本店」が前期比70.9%と、昨年に続きランキングを落とす結果となった(全国188位→299位)。
【九州・沖縄】
ブロック1位の「ジュンク堂書店福岡店」が全国ランキング10位となり、前年実績を越えて今年も堂々のランクインを果たした。3位「ジュンク堂書店那覇店」、4位「紀伊國屋書店福岡本店」も同様に前年実績をクリアし、上位をキープしている。なお、同ブロックはベスト20中14店舗が前年比100%以上の実績となっており、全国的に見ても好調なブロックであった。特に2位「丸善博多店」と18位「紀伊國屋書店アミュプラザおおいた店」は、伸長率で2ケタ以上の実績を残している。
Excel関連書のビジネス書化がさらに進み、ジャンルを跨いで売上に貢献。ブロックチェーン、ディープラーニングなどの旬なテーマの書籍も高い評価を得た。
今年度のCPU大賞(書籍部門)のトップに輝いた『Excel 最強の教科書[完全版]―すぐに使えて、一生役立つ「成果を生み出す」超エクセル仕事術/SBクリエイティブ刊』は、ビジネス書コーナーや話題書コーナーへの積極的な越境展開にて書店売上に大いに貢献した。本書は、投票店舗の約75%から推す声があった事からも、その代表例であった事が伺える。なお、今回の書籍ランキングは仕事術、子どもプログラミング、仮想通貨(ブロックチェーン)、深層学習(ディープラーニング)など、「旬なテーマ」がバランス良く上位に入った。
また、市場活性化に貢献したとして、『アルゴリズム図鑑/翔泳社刊』が子どもプログラミングフェアなどでの親子購入率が高く、専門書でありながら幅広い購買層へリーチした事や、仮想通貨の旬なキーワードを抑えた『いちばんやさしいブロックチェーンの教本/インプレス刊』などが高い評価を得ている。純粋なコンピュータ書という意味では、『いちばんやさしいWordPress 第3版/インプレス刊』と、『詳解 ディープラーニング/マイナビ出版刊』が大いに健闘したと言える。また、『1分でも早く帰りたい人のためのパソコン仕事術の教科書/技術評論社刊』も、仕事術(特に時短)にフォーカスし、市場のニーズに充分に応えた良書であった。
※コンピュータ書籍 書店別 売上ランキングの集計方法および対象期間について
「コンピュータ書籍 書店別 売上ランキング」(2017年度)はCPU加盟会社5社より提出された売上冊数の合計で算出しています。各社の売上は各社が独自に集計した売上データです。
今回発表した2017年度のランキングは、2017年4月から2018年3月までの1年間を対象としています。この期間中に開店した新規店舗、同じく閉店した店舗については1年間の売上でないことから基本的に除外しています。また、5社の売上データが揃わない店舗や、諸事情により正確な集計ができていないと思われる店舗については除外しています。
【第8回 CPU大賞 受賞一覧】
1、売上部門:1年間(2017年4月~2018年3月)のコンピュータ書籍の販売実績から上位3書店を表彰
※販売実績はCPU加盟社が独自に集計した売上冊数の合計です。
・ 【第1位】紀伊國屋書店 新宿本店(東京都)
・ 【第2位】ジュンク堂書店 池袋本店(東京都)
・ 【第3位】丸善 丸の内本店(東京都)
2、書店部門:コンピュータ書籍の販売における取り組みにおいて、創意工夫や際立った努力が見られた書店を表彰
・ 有隣堂 横浜西口店(神奈川県)
・ 丸善 津田沼店(千葉県)
・ 丸善 仙台アエル店(宮城県)
・ 有隣堂 厚木店(神奈川県)
3、新人部門:フェアや情報活用などコンピュータ書の販売を積極的に取り組んで頂いた新人担当者(コンピュータ書を担当して3年以内)を表彰
・ 三省堂書店 名古屋本店(愛知県)
・ 旭屋書店 なんばCITY店(大阪府)
4、関西支部部門:関西地区のコンピュータ書籍の販売における取り組みにおいて、創意工夫や際立った努力が見られた書店を表彰
・ 大垣書店 イオンモールKYOTO店(京都府)
5、青年団部門:2017年実施「子どもプログラミングフェア」を積極的に展開していただいた店舗を表彰
・ 旭屋書店 池袋店(東京都)
6、書籍部門:全国主要書店コンピュータ担当者に投票頂き、評価された新刊書籍を表彰
※2018年3月発表
・ 『Excel 最強の教科書[完全版]―すぐに使えて、一生役立つ「成果を生み出す」超エクセル仕事術』(ISBN:978-4-7973-8870-1)
発売:SBクリエイティブ株式会社 著者:藤井 直弥、大山 啓介 著
コンピュータ出版販売研究機構について
加盟会社:㈱インプレス、SBクリエイティブ㈱、㈱技術評論社、㈱翔泳社、㈱マイナビ出版、㈱秀和システム
※㈱秀和システムは2018年6月28日を以てCPUへ正式加入となり、上記6社となりました。